文章でも写真でも動画でも
コンテンツにするものはすべてデザインする必要がある

今回は具体的に「コンテンツをデザインするとはどういうことか」、その基本中の基本とでも言うべき考え方の一部をシェアしたいと思います。
そもそも、「質を上げる」ということにおいて、どういう視点、価値基準なのか。
ここを履き違えていると実践出来ません。

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質が良い、悪いというのは、ビジネスユースである以上は言うまでもなく、これは「ユーザーにとって」です。
「ユーザーにとって」有益なものか。役立つものか。価値のあるものか。
それがメディアのコンテンツの「質」だと考えます。
そして「相手ありき」の視点でコミュニケーションをより良くすること、道具的価値を磨き上げること、それをここでは「デザイン」と定義します。
何かものすごく高い技術を用いた視覚的表現が駆使されているから「これは良質だ」という判断は早計です。
その観点でメディアを育ててしまうと、結果的に利益を逃すメディアになる可能性大でしょう。

例えば、少々極端な例ですが分かりやすく。
天気予報のコンテンツで、天気アイコンの太陽や雲が、本物の太陽や雲かと見紛うほどリアルにめらめらと燃え、動いているのは刺激的かもしれませんが、 その表現のために裏で多大なデータ通信量を消費していたとしたらどうでしょうか。所謂「ギガを食う」というやつです。
いざ映画でも観ようとしたら、ギガが足りない。
おそらく多くのユーザーにとって、毎月コストを割いてやりくりしているデータ通信費の使い所は「天気予報」ではなく「動画や映画」といったコンテンツではないでしょうか。
出しゃばって人様のコストを浪費するようなコンテンツは質が良い、とは言えないでしょう。

SNSなりブログなり動画なり、メディアをビジネスに活用すると決めたものの、何をどう発信すれば良いのかいまいちよく分からない、という声を聞きますが、 難しく考える必要はありません。
以下の図で説明します。

図

まずはじめに、そのビジネスの「メインカテゴリ」と「デザイン(性)」、この2つは情報発信するにおいて、いついかなる時も念頭に置いておいてください。
ここでは例として「健康と素材にこだわる手作りパンの店」が雑記ではなく、事業の利益目的でメディアにコンテンツを作成する、と仮定します。
1コンテンツを作成する上で、意識すると効果的だと思われるものをシンプルにまとめました。

1.【メインカテゴリとデザイン】

「健康と素材にこだわるという信念を持ったパン屋さん」これがメインカテゴリ(すべてを包含する箱)です。すべての情報の軸になるものです。
これに関係するユーザーに役立つ情報をここでは「コンテンツ」と定義します。
そして、デザインはすべての要素に関係する、行き渡る土台でもあります。

2.【キャッチコピーはユーザーが得られる最終的な恩恵を伝える】

まずはメインカテゴリが最も声を大にして言いたい「魅力」をユーザーから見た「ベネフィット(便益・結果)」として考えます。
これが「キャッチコピー」になります。
そのコンテンツは、ユーザーの「どんな問題解決」あるいは「快楽の獲得」に関係するのか。
そしてその最終的な結果として、ユーザーにどんなベネフィットを与えられるのかを考えます。

(キャッチコピー例)「原材料表示を気にせず、身体も心も喜ぶ美味しいパンを毎日食べられる幸せ」

3.【タイトルの詳細がコンテンツの実体となる】

次にユーザーが得られる体験、恩恵について、より具体的な「説明(理由・実証)」へと進みます。
記事を作る時は、まず端的なタイトルを決めると本文が脱線することなく書きやすくなります。
ここではユーザーが最終的に得られるベネフィットを「キャッチコピー」として扱い、そのコンテンツは何について書かれたものなのか、より具体的な主旨を「タイトル」として扱いたいと思います。
タイトルは大見出し的なもの以外に、中見出し・小見出しとしてコンテンツの節目に用いると読み手の理解にもSEO的にも良いでしょう。

(タイトル例)「添加物は余分なもの」という認識から「害悪」という認識へ

(本文例)さまざまな不調や疾患に、添加物が関係している可能性があることをご存知でしょうか?...(省略)症状が和らぎ、通院も薬も必要なくなった...(省略)

4.【付加価値をかき集めてコンテンツの魅力と説得力を増す】

そこから、さらに具体的な「説明(理由・実証)」や「信頼・安心・プレミアム感」といったコンテンツを作成します。 順不同でかまいません。
例えば「説明(理由・実証)」として、「人工甘味料や着色料の危険性」について参照データをまとめたり、実際のお客様の声を載せる等。
あるいは「信頼・安心」要素として、提携農家さんや素材についての情報や、第三者機関や権威・地位のある人からもらった保証等。
実際の日々の食卓に並んだ商品写真入りのブログ的記事でも良いでしょう。
顔が見えたり、きちんと清潔に整頓された製造現場の写真も、ユーザーにとっては判断材料となる有益な情報になり得ます。
お急ぎ配送やAmazon Payで決済可能、等の利用段階の簡便さも立派なコンテンツです。
その他お買い得情報や期間限定品の紹介等もコンテンツとしては魅力的です。
他店のパン屋さんを訪れ、そこでインスパイアされた事、ヒット商品の開発秘話等、「軸」に関係することならコンテンツになります。
「自分自身がお客様の立場だったら、これは知りたいのでは?」
と思えるものを広角視点で発信しましょう。

それに対し「社員旅行でどこそこに行った」とか「スタッフの○○さんの結婚記念日です」等、せっかく訪れてくれたユーザーを「知らんがな」と興醒めさせてしまうような情報発信はおすすめしません。
常連さんにしか分からないような話題も、これからの見込み客にとっては無価値な情報です。
雑記ブログやSNSならばかまいませんが、ビジネスで利益を目的としたコンテンツ作りでは価値のない情報です。
それらはここで言う「コンテンツ」とは似て非なるものです。

5.【デザインは視覚的なものだけではなく、相手の時間や通信状況まで意識する】

そして「デザイン」。
コンテンツで用いられているすべての要素、言葉や写真等をデザイン的視点でチェックしましょう。
SEO的に適した言葉を用いているか、冗長なタイトルや見出しになっていないか、難しい専門用語には注釈を付けているか、背景や文字は色や大きさ、行間等、可読性に配慮しているか、 写真はパンが青白く映って不味そうになっていないか、トリミングは適切か、必要以上に大きな、高画質な画像で読み込みに負荷をかけていないかetc.
細かいところをデザインせずに表に出すということは、商品をパッケージングせず裸で出すのと同じようなことです。

基本構造をこのような感じでコンテンツを量産していけば、それらは指数関数的に価値を高め、質の高いコンテンツとして成長していくはずです。
これらのアイデアがこれから事業情報を発信していこうという方や、ブログやオウンドメディアが数年経てども何の反響もない事への改善等、お役に立てば幸いです。